オフィスの危険はつきもの








はあ、はあ、はあ、

呼吸を自然とした私は、


急いで自分の居場所に戻ってくると、
ドア越しでまっていた社長が顔を出した。


「美浜くん。相変わらず騒がしいな。」

そのきとに私も気づく。

…わざとまっているようにしむけていることに。

そんな笑みを浮かべているからわかる。社長さんはすぐなにかあると屋上に行かせたり、

ニコニコ「どうしたの?」と笑顔を浮かべたり、

…こんなのってない
今日はついてないんじゃないか。

そんな不安に募っていると、



「社長!…遅れてすいません!」


珍しくあんまり言わない言葉をさらりと美浜はいい、頭を下げた。


そのことにびっくりした、

(ーは?美浜どうしたの?普段あんなことしないはずなのに)

いつものだったら社長さんには頭を下げた記憶もないし、すいませんより「早く」と言っていたあの美浜だ。

なにがあったの……?


そう疑問に思う中、社長は優しく笑う。

「いや、まだ話してないぞ、

それに……遅刻なんてつけてたけど美浜はいつもじゃないか。」

……確かにそう。

そういえば話ってなんだろう、?

「…話って…社長」

「ん?ああ、まあな。あるんだよ。」

誤魔化すように笑う社長は、「見透かされちゃん困るな」と苦笑いしながら、

視線を私に映す。



ーーーーーーーー…


「翠道(すいどう)。
お前が派遣することになった。」



鋭い言い方に胸を苦しむ。

(あぁ……なんで私なんだろう?)

自分の居場所がなくなる。

自分の好きだったあの空間がなくなることにまたいつも痛いといっていた瞬間、

お腹がキリキリといたみ始めた。