別にあたしは好きじゃない。




ガバッ

「うおっ?」

いきなり香織に抱きつかれた。

「るか好きーっ!」


あ…。

「誰が好きなの?香織ちゃん?」



少し低い声がわたしの目の前から降ってくる。

「しゅ、俊也…」


香織は俊也君には頭が上がらない。

抱きついていたわたしから少しだけ離れて顔を俊也君に向けた。



「聞いてる?香織?」