別にあたしは好きじゃない。




「とりあえず、本郷クンはその席を俺の可愛い彼女に返してもらってもいいかな?」



その言葉を合図に真っ赤だった香織の顔がさらに赤くなっていく。



「あぁ、ごめんね?って言っても俺の席ここなんだけどね」


そう言う本郷隼人は、あたしの隣の席に指をたてた。