ガラガラ 「あ、鈴花。」 「鈴花なした大丈夫?」 「鈴花?」 「うん。」 鈴花は鈴花じゃなかった。 目は赤くなって、ポニーテールもボサボサで、元気がなくて。 話しかけてもうろ返事。 まず、自分の席についてずっとぼーっとしてるのだ。 「鈴花なしたんだろ。」 「でも、話してくれないってことは 聞かれたくないんじゃない? かまってちゃんタイプでもないし。」 「そうだよね。話してくれるまでまつか。」