「大輝見て!!ペンギン可愛いねぇ〜」
「歩いてるやべえ可愛い。」
あー、鈴花。どうしよう
傍からみたらこれは間違いなくカップル。
なんかほんとに申し訳ない。
「次どこ行く〜?」
「鈴花の好きなとこ行こう。」
あぁ、駿さんはいつもこんな感じなのか。
こんな幸せなのか。
俺もいつかは諦めなきゃダメな日が来るのか。
それならいまのうち楽しんどこ。
「アザラシだぁ!初めて見る!」
誰かこのこの可愛さを止めてください。
「大輝、鈴花と一緒に回ってくれてるけどいいの?大丈夫?」
もうそれはこっちのセリフです。
こんな、幸せでいいのでしょうか。
「鈴花、なんか色んなことに驚くから面白い(笑)」
これが精一杯のいい訳です。
「そろそろ時間かな?」
「んだね。 」
「楽しかった。また来たいな―。」
また来よう、なんて言えず。
「今度は駿さんとこれたらいいな。」
「うんっ。」
誰か俺の墓穴掘る口も止めてください。
