「それでは各班自由に見学してください。
一時間後にこの場所集合です。」
「おし!どこいく。」
この班の班長は一応健ちゃん。
「とりあえず城見て、なんか庭園みたいなの見て、お土産じゃない?」
幸一はこういう行事大好きらしいから
ガッツノリノリ。
「おし!じゃあ行こう。」
健ちゃん幸一が先陣を切る。
空気で裕太と海を、っていう空気になってるから、自動的に俺は鈴花の隣。
「見て大輝!お城!お城だよ!」
「お城なんてなかなか見る機会ないもんなー。」
鈴花と旅行に来た気分。
こういうちょっとしたことに
喜んでるのを見れるって
幸せだなー。
「おし、庭園行こう。」
「鈴花庭園行ったことないかも。」
「俺もないわ。」
後ろでは裕太と海が、キャッキャキャッキャやってる。
「あの二人両想いだろうねー。」
「ねー。鈴花、にやにやしちゃうわ(笑)
あ、大輝!庭園!なんかすごい!」
「すごいねー。今度駿さんと来れたらいいね。」
って言うと、顔真っ赤にして
「そうだね。駿ときたいなー。」
っていう。
あぁ、墓穴掘ったな。
「お土産お土産〜!」
「鈴花、抹茶アイスたべる!」
「あ、海も食べるー。
一緒に買いに行こう!」
鈴花と海がいなくなって、
自然に男四人になった。
泊まる時もこの四人だ。
「集合場所いく?」
「あー、そうだな。」
一番先頭の体育科の人達が動き始めてるのが見える。
これから登山か。地獄だ。
