「ごめんね驚かして。
具合悪かったら寝て寝て。」
「いや、眠気がない。」
ほんとは、寝ようと思えば寝れる。
でも、こんな至近距離に、
しかも自分の家に鈴花がいるなんて、
ドキドキして寝れないのは目に見えてる。
「でも、なんで鈴花俺んちいるの? 」
「あ、これには深い事情がありまして。」
鈴花が言うには、
昨日たまたま貸したノートを
返さなきゃまずい!と思って
ポストに入れようとしたところ
俺の姉と遭遇してしまい、
そのまま家に招待されたらしい。
俺の姉は割とおせっかい型。
でも今回は感謝しよう。
ありがとう姉。
「てか大輝大丈夫?
具合悪い?よね?
早く直してね?」
「や、もう微熱程度だと思う。
鈴花ありがとね。」
「なんもなんも!
じゃあ鈴花そろそろ帰るね。
大輝の風邪悪化しちゃったらあれだから。」
