初恋、嘘恋、片恋。






「新山、疲れてねーの?」





あたしたちは、ラスト観覧車を目指して歩いている。





「全然平気だよー?お昼のオムライスも美味しかったし♪」






あたしは、ご機嫌。






「あらー?蓮ってばぁ…約束すっぽかして他の子とデート?」





「にの…いや…かんな…。」




蓮ってば…なに?下の名前で呼んでるじゃん…




って、彼女なんだし、当たり前か…。






「蓮…新山さん…あたしの約束破ったねー♪…新山さん、残念ね♪



…明日から…学校に来るのが嫌になるかもねー♪」






…な、何それ…。







「お前との約束は破った。でも、今までの俺と今の俺は違う。




…何があっても。美咲を守るから。



お前らのイジメなんかで、俺の気持ちは変わらねぇ。」





…れ、蓮?言ってる意味わかんない…よ…。






「…何それ。そんなこと言われてヘコむような人間じゃないわよ?あたしは」





口角をあげて、ニヤリと微笑むカンナさん。





…あの時と同じ。目は…笑っていない。