いよいよ試合。
第一グラウンドでは櫻川と竜門
第二グラウンドでは滝沢と川崎
練習試合にも関わらずグラウンドはピリピリしていた。
部員たちが会話しているのを耳にしてしまったのだが...
どうやら私達が進学する予定の4つの高校を合わせるための準備としてどの中学出身者が合わせた時の一番権力のあるところにするのかを決めるための試合なんだとか。
「なにそれっ!?無茶苦茶じゃん!」
「しっ!春菜、声が大きい!!」
「うん。しかも、高校が一緒になるなんて聞いてなかったぞ。」
「うん...。」
「てか、誰から聞いたんだ?」
「えっと、共同ロッカーにタオル忘れちゃって、それを持ちに行ったら...あれって、たぶん川崎の人だと思う。」

