この街に越してきて1ヶ月。
あたしはおばあちゃんと一緒に暮らす事になった。
ママのお母さん。
小さい頃から優しくて
大好きなおばあちゃん。
毎年遊びに来るのが楽しみだった。
両親がいなくなって、
親戚中で話し合いがされた。
あたしのこれから。
あたしが住むトコロ。
あたしの事なのに
あたしは他人事みたいに聞いてた。
「うちは無理だよ。」
「うちだって子供がいるんだ」
パパとママが生きてる時は優しかった叔父さんや叔母さんがあたしの事で
言い合いをしてる。
1人でも大丈夫って言ったけど
強がってもあたしはまだ16歳。
自分でどうする事も出来ずに
みんなの話をただ聞いてた。
あたし
これからどうなるんだろう?
どのくらい話し合いが続いたんだろう?
あたしの引き取り先は一向に決まらなかった。
もういい。
そう思い始めてた時
「ナオちゃん。うちにおいで。」
おばあちゃんだった。
大好きなおばあちゃん。
「ごめんよ、もっと早く言ってあげないで。こんな年寄りと暮らすよりはいいと思ったんだけど。」
おばあちゃんの話を聞いて周りがホッとしてるのが分かった。
「もうおばあちゃんと暮らそう。」
おばあちゃんの優しい声。
あたしの大好きなおばあちゃんの声。
「ナオは私が育てます。」
おばあちゃんのその言葉に
周りは一応反対した。
だけど
その顔は
どこかホッとしてるように見えた。
「ナオは私の大切な孫だ。どんな事をしてもちゃんと育てます。」
大切な孫
……大切な……
おばあちゃんの力強い意見に
あたしを大切だって言ってくれた事に
あたしは胸が一杯になった。
あの事故が
あたしの中でまだ
信じられなかったから
パパとママがいない現実を
まだ受け入れられなかったから。
両親のお葬式も
どこか他人事で
映画でも見ているようで
涙も出なかった。
でも
おばあちゃんが
1人ぼっちだと思ってたあたしを
大切だって言ってくれたから。
その日あたしは両親が死んでから
始めて泣いたんだ……。
パパとママがいない
心友と
彼氏に
裏切られた悲しみも
その時
一緒に
溢れてきたんだ。
もう
あたしには何もない。
悲しくて
悔しくて
あたしは溢れる涙を
止めることが出来なかった。
おばあちゃんは
優しく
あたしの頭を撫でてくれた。
ありがとう、おばあちゃん。
1人ぼっちのあたしを
1人ぼっちにしないでくれて。
あたしはおばあちゃんと一緒に暮らす事になった。
ママのお母さん。
小さい頃から優しくて
大好きなおばあちゃん。
毎年遊びに来るのが楽しみだった。
両親がいなくなって、
親戚中で話し合いがされた。
あたしのこれから。
あたしが住むトコロ。
あたしの事なのに
あたしは他人事みたいに聞いてた。
「うちは無理だよ。」
「うちだって子供がいるんだ」
パパとママが生きてる時は優しかった叔父さんや叔母さんがあたしの事で
言い合いをしてる。
1人でも大丈夫って言ったけど
強がってもあたしはまだ16歳。
自分でどうする事も出来ずに
みんなの話をただ聞いてた。
あたし
これからどうなるんだろう?
どのくらい話し合いが続いたんだろう?
あたしの引き取り先は一向に決まらなかった。
もういい。
そう思い始めてた時
「ナオちゃん。うちにおいで。」
おばあちゃんだった。
大好きなおばあちゃん。
「ごめんよ、もっと早く言ってあげないで。こんな年寄りと暮らすよりはいいと思ったんだけど。」
おばあちゃんの話を聞いて周りがホッとしてるのが分かった。
「もうおばあちゃんと暮らそう。」
おばあちゃんの優しい声。
あたしの大好きなおばあちゃんの声。
「ナオは私が育てます。」
おばあちゃんのその言葉に
周りは一応反対した。
だけど
その顔は
どこかホッとしてるように見えた。
「ナオは私の大切な孫だ。どんな事をしてもちゃんと育てます。」
大切な孫
……大切な……
おばあちゃんの力強い意見に
あたしを大切だって言ってくれた事に
あたしは胸が一杯になった。
あの事故が
あたしの中でまだ
信じられなかったから
パパとママがいない現実を
まだ受け入れられなかったから。
両親のお葬式も
どこか他人事で
映画でも見ているようで
涙も出なかった。
でも
おばあちゃんが
1人ぼっちだと思ってたあたしを
大切だって言ってくれたから。
その日あたしは両親が死んでから
始めて泣いたんだ……。
パパとママがいない
心友と
彼氏に
裏切られた悲しみも
その時
一緒に
溢れてきたんだ。
もう
あたしには何もない。
悲しくて
悔しくて
あたしは溢れる涙を
止めることが出来なかった。
おばあちゃんは
優しく
あたしの頭を撫でてくれた。
ありがとう、おばあちゃん。
1人ぼっちのあたしを
1人ぼっちにしないでくれて。
