1ヶ月ほど前
奈々の状態を受け入れられないまま病院へ通っていた頃、この店を見つけた。
店の前で風に揺られる青い花を呆然と見つめていた俺におばちゃんが声をかけてくれた。
「このお花、とっても綺麗でしょう?ワスレナグサって言うんですよ!」
「…ワスレナグサ……」
「花言葉は真実の愛。あ、でも。私を忘れないでって花言葉の方がメジャーかな。」
「この花言葉の由来はね、悲しい恋のお話から来てるの。昔、中世ドイツでね…」
おばちゃんはニコニコしながら花言葉の話をしてくれた。
俺は何も言わず、じっと聞いていた。
それから俺は、ここに花を買いに行くようになった。
