「どうしてですかっ!!」
崇彦は立ち上がって、社長の目の前に手をついた。
今にも掴みかかろうとしているかのようだ。
「美琴ちゃんはどうしてか、わかる?」
社長は、美琴の方をみた。
「それぞれ........恋人がいない設定の方が....人気が出やすい...から」
「人気が出やすい、か。
ちょっと惜しいかな。人気が出やすいのもあるけど、2人好感度が上がると思うの?」
「そう........ですね」
「何言ってるんだよ、美琴。
納得してどうするっ!」
崇彦が美琴の肩をグラグラと揺する。
「でも、崇彦.....考えてみて。
もし好きな女性モデルがいて、そのモデルに彼氏がいたら?」
「.............」
崇彦は押し黙った。

