ずっと前から好きだった。









崇彦は美琴に電話をかけた。




『......もしもし』


「もしもし、美琴か。
さっきは行けなくてごめん、今からなら会え.................」





『....会いたくない。』


「................ごめん....もう一度会ってくれないか。」







そのとき、崇彦は美琴が泣いていることに気づいた。



「ごめん........何度だって謝るから、会って欲しい。」









『.............やめてくださいっ』


「美琴!?
なあ、聞いてるか?大丈夫か。」


美琴は電話口の向こうで、誰かに話しかけられているらしい。










『...........やめてくださいっ、離してっ!!...............いやっ、離してくださいっ』




「美琴!?
大丈夫か、美琴!!」


その直後にブチっと電話が切れた。










崇彦は、美琴が心配になって家から飛び出した。



美琴が今どこにいるのか、崇彦は全く知らない。

-----とりあえず、美琴の家に行くか。






崇彦は走り出した。