-----なにやってんだ、自分。
かっこわりぃ........
崇彦は膝を折って、ぺたりと地面に座った。
そのまま両手で地面を殴りつける。
そして、崇彦はよろよろと立ち上がり、重い足取りで家に戻った。
家であるマンションの鍵を開けようとすると、鍵はもう開いていた。
「姉貴........いるのか?」
崇彦は中に声をかけた。
「んーいるよ〜」
能天気な返事が返ってきた。
崇彦の姉である凛花は、リビングでだらだらとテレビを見ていた。
「どしたの、崇彦。
そんな暗い顔してさぁ」
「なんでも......」
「例の彼女?」
「今はもう......彼女じゃねーよ。」
「美琴ちゃんだっけ?
沙南に聞いたよ。美琴ちゃんと別れてから、崇彦が笑わなくなったってさ。」
「それが、どうしたってんだ?
悪いか。」
「悪かないけど........。
最近、また表情が戻ってきたと思ったのにさ、なんかあったんでしょ?」
「姉貴に話すことなんてねぇ」
「これでも女心はわかりますことよ?」
「うっせえ」
崇彦は、そう言い捨てて自分の部屋に行った。

