ずっと前から好きだった。














それから、崇彦から美琴に電話があった。





『........あーもしもし?
美琴、これから少し話したい。じゃあ...........公園でいいか?』



「いいよ」










『俺、今すぐ行くから、美琴も今すぐ来て。』



「わかった。........うん、じゃあ行くね。」

















美琴は3分ほどでその公園に着いた。



だが、しばらく経っても、崇彦は来そうにない。







-----どうしたんだろ?

美琴は公園の周りを歩いてみたが、崇彦の姿はない。














「.....すっぽかされたかな...........」


美琴が来てから、30分以上は経過している。






もうすぐで公園に来て45分になるころに、美琴は木の枝で、ベンチの前の地面に文字を書いた。

そして書き終えると、公園を出た。








あえて崇彦に電話はしなかった。


-----この悲しい、辛い気持ちを崇彦にぶつけてしまいそうで怖かったから。











美琴がちょうど横断歩道を渡ろうとしたとき、横断歩道の向こう側で崇彦の姿を見つけた。







複数の女子たちに囲まれて、少し困ったような顔をしているようにも、嬉しそうに笑っているようにも見えた。




美琴はその横断歩道を渡らずに、身を翻した。


-----少し遠回りだけど、あの前を通るよりかはマシだよね。


美琴は歩き出した。