「美琴、これ」
母親に渡されたのは妊娠検査薬だった。
「え........ちょっとお母さん!?」
「いいからトイレに行って、見てみなさい」
美琴は仕方なくトイレに行き、母親が買ってきた妊娠検査薬を使った。
それが示したのは陽性........つまり妊娠している、という結果だった。
美琴は驚きすぎて、放心状態になった。
とりあえずトイレから出てきた美琴に、母親が声をかけた。
「どうだった?」
「........陽性...だった」
美琴は信じられないという表情のまま、そう答えた。
「もう、あんたはどこまで私に似てるのよっ!!」
母親は怒っているのかいないのかわからないような声で、美琴に言った。
「お母さんに似てるって..........どういうこと......?」
「話すと長くなるわ、その話は後にしましょう。
とりあえずお医者さんに行くわよ、準備しなさい。」
そう言われて、美琴は服を着替えて、母親の車に乗った。

