次の日、案を出し合った私たちは部長の友梨からこんな指摘を受けた。
「私たちって、5人だけじゃない?
 朝刊に書いてあったのは6人。」
「何が言いたいんだよ。」
と大輝はイライラしながら言う。
「部員を1人追加します!!
 入って、智哉君。」
「失礼しますっ!」
そう言って入ってきたのは、小柄で可愛い男の子だった。
「僕は1年生の山里智哉です。
 肝試しとか大好きなので、力になれたらいいですっ!
 後輩になりますが、みなさん仲良くしてください!!」
私は、こんな可愛い智哉君が欲しくなった。
「よし、他の部員も紹介しよう。
 ・・・大輝から!」
「えっ・・・。」
「ホラ早く!!」
友梨に急かされ、ムッとしながらも大輝は自己紹介を始めた。
「3年生の高島大輝だ。
 肝試しには反対していた。
 やるなら生きて帰ってくるぞ。」
「ホントはサバイバル好きの怒りんぼだよ。
 怒られても、大輝はほっといて大丈夫だからね。」
友梨が丁寧に訂正をする。
「友梨、余計なこと言うな・・・。」
そう言った大輝は、照れくさそうに頭をかいた。
「ハイ、次は孝史!」
「うっす!
 俺は2年生の向山孝史!
 めちゃくちゃ優しいから頼っていいぞ!」
「そんなに優しくないから頼るなら女子軍だよ。」
またまた友梨が訂正。
「じゃ、美紀っ!」
「オッケ!
 2年生の木下美紀だよ!
 分からないことがあったら何でも聞いてね。」
「よし、んじゃ、次は有紀!」
「ん。
 2年生の花山有紀だよ。
 質問にはある程度答えられるよ。
 これからよろしくね、智哉君。」
「オッケ!!
 最後は私の紹介ね。
 私は、2年生の宮里友梨!
 もちろんのこと、部長よ。
 よろしく!」
「・・・妖怪&幽霊オタク。」
負けじと大輝が付け足す。
大輝の言葉を軽く無視する友梨。
「決行は、今日の夜よ!
 みんなは、勉強会で、友達の家に泊まるとか言っておいてね!
 今日の夜に、このガッコの校門前に集合!」
「「「「「おー!!」」」」」
私たちは、命の危険を感じることもなく、
お互いの健闘を祈った。