朝刊の内容は、昨夜廃校になっていた中学校から、男女6人の生徒が変死体で見つかったという。
焼き殺されていたり、屋上から転落していたりと、6人の死因はバラバラだったという。
「私たちで、その子たちのしたかったことをするのよ!」
「でも、何をしたかったなんてわかんないじゃん?」
「・・・肝試しよ! きっと、肝試しがしたかったんだわ!!」
その言葉で、部長の{肝試ししたい!}の意味が分かった。
「だから、肝試しがしたかったんだね。」
部員の木下美紀が笑って言う。
「肝試ししよーよー!」
「しつこいなぁ。ちょっと黙ってろ!」
と、部員の中で一番怒りっぽい高島大輝が言う。
「まぁ、まぁ。」
「・・・でもさ、やってみたくない?」
と、美紀。
「俺は反対だからな。」
頑固反対な大輝。
「大輝、こういうの好きでしょ? サバイバル的な?」
「・・・!」
明らかに[ばれた・・・]という顔の大輝に、友梨は勝ち誇った。

キーンコーンカーンコン キーンコーンカーンコン

「あ、チャイムだわ。下校時間ね。
 明日からは作戦を考えるわ。みんなも案を家で出してきてね。じゃ、解散!」
部長の一声に、私は肝試しが楽しみになった。
ハラハラ感を漂わせながら・・・。