わ、す、れ、ら、れ、な、い、

「じゃあ帰るね」


私は立ち上がった


「あの、1回だけ制服姿見せに来てくださいね」


先生は優しく微笑んだ


「じゃあ… また…」


先生は歩き出した


先生の後ろ姿はあのときのまま


私がどれだけ追いかけても届かない


「先生!」


私は無意識のうちにそう叫んでいた



先生は後ろを振り返る


「もう会わない!」


「えっ…」


私はもう先生を求めちゃいけない


「会わないって決めたの 今日久しぶりに会って色々思い出して… 苦しくなった」



私は先生を諦める


いや、諦めるって決めた


「また会ったら好きになっちゃうから… もう会わない だから先生も会いに来ないで!」



私は走った


走って走って


今日の記憶を消すように


好きになったらダメだ


また逆戻り


中学のときの自分に…