日々は刻々と過ぎていった。
そして、私は未だに先生と直接話せていない。
それは先生に群がる女子のせいだと一概に言える。
雪名先生は、先生や大人を気取ることが無い気さくな人柄と、分かりやすい授業のために男女から人気だった。
女子に至っては、分からないと嘘を付いてまで先生に質問に行っている。
「みんな凄いなぁ。」
思わず漏らした私の声は隣の席まで聞こえたようだ。新しく友達になった千秋が
「何が?」
と聞き返してきた。
「いやー。あんな積極的によくなれるなーと。」
千秋は教壇を見てから笑った。
「確かにねー。怖いわ。先生もそろそろ疲れてんじゃない?相手するのもさ。」
「どうだろね。それは分かんないけど。…私も聞きたいことあるのにな…。」
「数学の質問?」
「ううん、違う。けど、あの人達とは違う系の…。」
千秋は首を傾げたけどそれ以上追求しては来なかった。
「ふうん。まあ、もう少しで群がりも追っかけもなくなるんじゃない?急ぎじゃなかったらその時まで待ったら?」
「うん、ありがと。そうするよ。」
机に寝そべって窓の外を見た。
「そろそろ桜も散るかな…。」
何だろう…。この気持ちは。
先生に群がる女子達に少し苛ついていた。
先生も、嫌じゃないんだろうか。
もし嫌ならもっと強く言えばいいのに。
私だって先生と話したいのに。
そんな大したことじゃない、たった1つの質問だけど。先生と話したいのに。
でも、その質問を聞いてしまえば、後に話すことが無くなるな。
…あれ。
私、先生ともっと話したいの?
何でだろ。
「うーん…。まあいいや。」
残り僅かの休憩時間。思い切って寝てしまおう。
そして、私は未だに先生と直接話せていない。
それは先生に群がる女子のせいだと一概に言える。
雪名先生は、先生や大人を気取ることが無い気さくな人柄と、分かりやすい授業のために男女から人気だった。
女子に至っては、分からないと嘘を付いてまで先生に質問に行っている。
「みんな凄いなぁ。」
思わず漏らした私の声は隣の席まで聞こえたようだ。新しく友達になった千秋が
「何が?」
と聞き返してきた。
「いやー。あんな積極的によくなれるなーと。」
千秋は教壇を見てから笑った。
「確かにねー。怖いわ。先生もそろそろ疲れてんじゃない?相手するのもさ。」
「どうだろね。それは分かんないけど。…私も聞きたいことあるのにな…。」
「数学の質問?」
「ううん、違う。けど、あの人達とは違う系の…。」
千秋は首を傾げたけどそれ以上追求しては来なかった。
「ふうん。まあ、もう少しで群がりも追っかけもなくなるんじゃない?急ぎじゃなかったらその時まで待ったら?」
「うん、ありがと。そうするよ。」
机に寝そべって窓の外を見た。
「そろそろ桜も散るかな…。」
何だろう…。この気持ちは。
先生に群がる女子達に少し苛ついていた。
先生も、嫌じゃないんだろうか。
もし嫌ならもっと強く言えばいいのに。
私だって先生と話したいのに。
そんな大したことじゃない、たった1つの質問だけど。先生と話したいのに。
でも、その質問を聞いてしまえば、後に話すことが無くなるな。
…あれ。
私、先生ともっと話したいの?
何でだろ。
「うーん…。まあいいや。」
残り僅かの休憩時間。思い切って寝てしまおう。

