春side

「美琴ー…朝だぞ、起きろ」

俺は今、美琴の上に跨がってその愛らしい寝顔を満喫している最中だ。

…あー、なかなか起きねぇな

…にしても何ちゅう可愛さだ


ロングで艶のある栗色の髪の毛。


くりくりの瞳。


ぷっくりとした唇。


…なにもかもが整いすぎてる


「美琴…あんま起きねぇと…」

俺は顔を近づけて、その唇にキスをした。

チュっと短いリップ音がして、顔を上げたら美琴が目を見開いていた。

「あ、起きた?」

暫くの沈黙。

「…な、」

美琴の顔がカァっと赤くなった…と思ったのもつかの間…。

ドンっとおもいっきり壁に突き飛ばされた。

「…ってぇな。たかが、キスしただけだろ?襲ったわけじゃあるまいし」

「お、襲うって!何考えてんのよっ!バカ春っ」

…おぉ、ふて腐れても可愛いのか


この目の前で頬を膨らませているのが俺の好きな人、美琴。

俺の幼なじみで守るって誓った人。