あまりにも自然に言うもんだから、一瞬聞き間違いかと思った。

なんの冗談だろ?
エイプリルフールはまだ数日先だし……。

いやいや、これはそもそもそういう深い意味にとっちゃダメなのかもしれない。


「あっ、あたしももちろん好きだよ、怜央のこと」


うん、幼なじみとしては、こう返すのが正解だよね。

だけど、万が一ということもあるし……。ここはちゃんと確認しておくべきか。


「ちなみにですが。好きって……Like……ってことでしょ? いやいや、そうに決まってるよね。ごめんね、ヘンなこと聞いちゃってさ。あはは」


冗談めかして、笑う。

ほら、怜央も笑ってよ。
『そうに決まってるだろ。もしかして一瞬でもうぬぼれた?バーカ』って、あたしのことバカにしてもいいからさ。


なのに怜央は表情ひとつ変えず言う。


「Loveだよ」と。