「なんか期待してたのと違うな」
いつもマイペースな怜央がちょっとがっかりしたようにポツンとつぶやくもんだから、あたしは妙にウケてしまった。
なんだか可愛い。
「いやいや。これはこれでおいしいよ。えーと、なになに?」
しょんぼりする彼を励まそうと、あたしは箱に入っていた『おいしい飲み方』なるものをできるだけ明るい声で読み上げる。
「オススメは……と、ミルクティーだって! ミルクティーにしてもおいしいらしいよ? あー牛乳買ってくればよかったなぁ……」
「牛乳ね。任せて」
怜央はニッと微笑んで立ち上がると、食器棚に向かった。
そしてミルクピッチャーを手に、また戻ってくる。
「何? だから牛乳なんてないってば」
ミルクピッチャーの中を覗いてみるものの、当然空っぽだった。
「いいから、黙って見てて」
シーっと、人差し指を自分の唇の前に立てる怜央。
指なんていつも見慣れてるはずなのに、そのときは彼の指が妙になまめかしく感じられて、つい見とれてしまった。
だってほっそりと長くて、男の人のものとは思えないぐらいキレイなんだもの。
いつもマイペースな怜央がちょっとがっかりしたようにポツンとつぶやくもんだから、あたしは妙にウケてしまった。
なんだか可愛い。
「いやいや。これはこれでおいしいよ。えーと、なになに?」
しょんぼりする彼を励まそうと、あたしは箱に入っていた『おいしい飲み方』なるものをできるだけ明るい声で読み上げる。
「オススメは……と、ミルクティーだって! ミルクティーにしてもおいしいらしいよ? あー牛乳買ってくればよかったなぁ……」
「牛乳ね。任せて」
怜央はニッと微笑んで立ち上がると、食器棚に向かった。
そしてミルクピッチャーを手に、また戻ってくる。
「何? だから牛乳なんてないってば」
ミルクピッチャーの中を覗いてみるものの、当然空っぽだった。
「いいから、黙って見てて」
シーっと、人差し指を自分の唇の前に立てる怜央。
指なんていつも見慣れてるはずなのに、そのときは彼の指が妙になまめかしく感じられて、つい見とれてしまった。
だってほっそりと長くて、男の人のものとは思えないぐらいキレイなんだもの。


