あの夏のキミへ

ザーッという音で目が覚めた。

それに反応して、重たいまぶたがゆっくり開く。

わたし…いつの間にかベンチに座ったまま眠っていたんだ…。

ケータイも何も持ってきていなかったため、どのくらい眠っていたのかはさっぱりわからない。

ただ、もう目の前に子どもたちは一人残らずいなくなっていた。

周りはさっきより明らかに暗くなっていて、空を見ると灰色のあやしい雲が支配していた。

そんなに長い間眠っていたのかな…

それに、爽やかだった風は不気味な生温かい風に変わっている。

そのあまりの不気味さに、今すぐにでも家に帰りくなった。

お母さんももしかしたら目が覚めて家を出てるかも。

そうであることを願い、家に戻ろうとベンチを立った。

すると、公園の入り口らしきところに三人ほどの人影が見えた。