あの夏のキミへ

ガラッ!!!

ドアを全開にすると、中には10人前後の先生がいた。

開けた瞬間、その視線が一斉にわたしに向いた。

「にっ…西田?!」

コーヒーを手に持ち、あの有名な動物のロゴマークがはいったジャージを着た田川が驚いた表情でわたしを呼ぶ。

コーヒーからは白い湯気が立ち上っていて、まわりの先生たちも驚いて硬直状態だ。

瀬戸という頭のハゲかけた社会の先生は、イスから腰を浮かせたまま固まっていて空気イス状態。

驚くのも無理はない。

というか当たり前だ。

しかし、いつもなら笑い出してしまうような光景なのに今は笑う気になれないほどわたしは真剣そのものだった。