「残念だったな。」

「くそ~、なんでこの学校には卓球部がないんだよ。!」
佐々木は悔しげに呟いた。

「知らねーよ。でも、お前は室内競技が好きだなぁ。俺はもうお前と同じ部活でいいや。」

すると佐々木はまだ立ち直れない様子で言った。

「この際室内なら何でもいいや。あっ、弓道部とか良くね? かっこいいし、弓矢だぜ!?弓矢!」

「お前の気持ちの切り替えの速さは逆に清々しいな、いいぜ、弓道部。」

俺のこの選択が、高校生活を大きく動かされることにまだ気づいていなかった。