こいつに惚れるとか絶対ありえない‼︎

「これで入学式を終わります。
生徒の皆さんは指示に従って教室へ向かってください。」

「やっと終わったぁ〜」

沙耶ほとんど寝てたじゃん⁉︎
怖くてそんなこと言えないけどね☆

「ほら、ぼーとしてないで早く教室行くよ‼︎」

「引っ張らないでよ〜」

沙耶に引っ張られながら歩いていると誰かにぶつかった。

「すみません!
ちょ、だから引っ張らないでよ〜!」

「…千春?」

沙耶にまた引っ張られていたせいで私はこの時自分の名前が呼ばれたことに気づかなかった。