大好きだった彼と気になる彼



「転校生を紹介します」
……は?
ちょ、ちょっとおかしいでしょ!今の時期に転校生⁈

現れたのは男子生徒だった
サラサラした黒髪に整った顔立ち
…いわゆる美少年だった
「では、自己紹介を…」
「……」
「…あの、自己紹介…」
「……」
えぇぇぇぇ‼︎‼︎無視かよっ!先生に無視したぞ!あの美少年っ‼︎
周りもざわつきはじめる
…なんか、えらい奴来ちまったぞ……
「…えぇっと、彼の名前は月影朱羽くんです!みんな、校内のこと色々教えてあげましょう」
はーい とみんなの声があがる
さすが先生!無かったことにした…!


転校生ってのは珍しい者で周りの人を集める
「ねーねー何処から来たの?」とか「誕生日は?」とか「昼休み遊ばねーか⁉︎」とか
やっぱ美少年ということもありほぼ女子なんだけども
「……」
「ちょっと!聞いてる?」「誕生日は?」「無視すんじゃねーよ‼︎」
やはり彼は安定の無視でした
話しかけることを諦めた彼らはみんな、それぞれの席に戻っていった

こうして彼は独りで生きていく道を選んだのでした

それにどんな得があるのか私には分からない
私は友達と一緒に過ごした方がいいと思う!それで最高のスクールライフをエンジョイ出来るのだ‼︎
…彼は独りで寂しくないのだろうか
それが唯一の疑問

彼はその日からずっと独りだった
実際、彼の声を聞いた人は誰もいないだろう
やっぱり私は彼の生き方が分からない
と、言うことで彼への疑問を脳内消去した!もうすぐ入試だしね!余計なことは考えない‼︎

最初は本当にそう思っていた