世紀末パンデミック

退屈だった授業も残り20分程となっていた。
俺はいつもみたいに外をボーっと眺めていた。


すると正門前に人が歩いていた。
老人だろうか…フラフラと校庭の中に向かい歩いていた。


『電動車イスを使わないなんて、アナログな人類もいたもんだな』
退屈しのぎの俺のクセとなっていた人間観察だった。


老人は校庭の真ん中くらいまで歩いて来ていた。


セキュリティーが厳重になった世の中で、学校に入るにも来客は正門のインターホンで許可を得るのが普通になっていた。


俺が見ていた限り、あの老人はインターホンに触れもしなかった。


「ちょっとすいませんなぁ!」


体格のいい、警備員姿の男が老人にハリのある声をかけた。