「あら、龍くんもう来てたの?」

「一応顔合わせといた方が明日いろいろスムーズに進むと思いまして。」


顔合わせ?
てゆーか、ママは知ってるの?


「愛子。今度から行く高校は男子がほとんどを占める高校なの。それでね、さすがに一人で行動するのは危ないから護衛をつけることにしたの。この神楽くんを入れて4人ね。」


護衛・・・・?
私はお嬢様か!!

そんなことしなくても大丈夫なのに。
大体初対面の人に護衛されるなんて。



「神楽龍です。ほかは明日紹介します。名前は?」

「夏原愛子。」

「分かりました、今日は帰ります。では瞳子さん失礼します。」



瞳子さんってママ・・・?
ママってなんかすごい人だったっけ?


「あー、二人には言ってなかったけど、私のおじいちゃん財閥の人なのよ。」



って超お金持ちじゃん!
どうりで家も大きいと思った・・・。



「っさっきの人ママの知り合い?」

「あら、愛子と同い年よ?クラスも同じにしてもらったわ。」



ママってば仕事早すぎでしょ。



「とりあえず今日はゆっくりしましょ?」

「・・・うん。」


その日はなんだか誰とも話す気になれなくて、自分の部屋になるであろう部屋にベッドだけ
おいてもらって、一人で過ごした。