今日は仕事に手がつかない。
代理のデスクは私からまっすぐのところにあるから。
少し離れてるけど、私の前は通路だから、代理しか見えない。

あれ?さっきまでいたのに…
どこにいったの?

「どうしたの?」

立ち上がってキョロキョロしてると、
後ろから声が…

「えっ?…」

だ…代理?
フリーズしてしまった私は、
ずっと代理と目があったまま。

「紗藍さん?」

「…えっ…あ、はい。」

「何かあった?」

「…い、いえ。」

「そう。ピンクのカーネーション。」

「えっ?」

「22本…」

「え?…あ、はい。覚えてたんですね。」

「うん。親友には喜んでもらえた?」

「えぇ。昨日は…ありがとうございました。」

「いや。10本と8本。そんな変わらないし。」

「あぁ。」

「ク代理。話があるの。」

「あぁ、課長。分かった。じゃあ、お仕事頑張ってください。」

「え…はい。」

姉さんが…代理に何の用?
代理…敬語じゃなかったし。


ん?あそこで話してる?
笑ってる…笑ってる顔、初めて見た。

仲良いのかな?

まぁいっか。