ある人の花

「花音?花音ー?」

「花音さん!…花音さん!」

「花音…」

「紗藍…」

「花音?」

「紗藍!こっち!」

「花音っ…大丈夫?」

「うん…紗藍。」

「和也は?」

「まさか…呼んだの?」

「うん。」

「何で?」

「何で?って、彼氏でしょ?」

「だって…こうなったのは、和也の元カノが仕組んだ事だったから。」

「え?」

「元カノが、まだ和也の事好きで、その彼女のお兄さんが…ここに連れてきたの。」

「何でそんなこと…ひどい。」