「プルルル…」

ク代理…出ない…

「あーもう出てよ!」

【今どこにいるの?】

ク代理…もしかして…⁈



「はぁ…はぁ…疲れた。」

あれ…ク代理の車?
やっぱり。私の家に来たんだ。


「ク代理!」

「紗藍⁉︎どうしたの?姉さんは?」

「いてもたってもいられなくって。」

「紗藍…少し出よう。」

「あぁ…私買い物行ってくるから〜。ここで二人で話しなよ!じゃあねー!」

「か、花音。」



「えっと…」

「昨日は悪かった。変な誤解させて。」

「ううん。私もク代理の話、何も聞かないで帰っちゃって。姉さんから聞いたわ。兄妹だって。」

「あぁ。」

「だから…」

ん…
”ごめんなさい”って言おうとしたのに。
突然のキスはその言葉を消した。

「…謝らないで。あれは仕方ないよ。泣かせてごめん。」

「…」

「課長のことだけど。本当の兄妹じゃないんだ。親の事情で、俺が6歳の時に出会った。」

「そうなの…」

「お前は優花のこと、姉さんって呼んでるけど、本当の姉さんになるかもしれないな。」

「え?」

「だって、俺たちが結婚したら…」

「あっ…//」

「また顔赤い。」

「誰のせい?」

「俺か?じゃあもっと。」

「えっ?ん…」

「トゥルルルル」

「うわっ!…」

「電話か…」

「花音だ。もしもし?」

「さ…紗藍。助けて…」

「えっ?花音?どうしたの?今どこ⁇ねぇ!」

「どうした⁈」

「花音が…」

「ブチッ」

「切れちゃった…」

「花音さんがどうした?」

「様子がおかしいの。とりあえず和也に連絡する!」