「…まぁ、いい。
お前は俺の姿を見てしまった。
だから、本来ならお前も消さなくてはいけないのだが…」
彼はそう言うと、私を見て、こう続けた。

「姫蝶ともなると、消した後
誰に復讐されるかも、わからんからな。
迂闊に消すことは出来ねぇな。」

「…誰にも言わないわよ。」
私はきっぱりそう言う。

「…お前がそういうなら、生かしてやろう。
だが、誰かに言った場合は
問答無用でお前を殺す。」
彼はそう言い放つと、闇に消えた。