何だかんだで、知り合いは全員落ちた。
同中は一人もいないと言っても過言ではないだろう。
何の為に私はこの高校に入学したのだろうか。
こんな事になるくらいなら、あの時最初に志望したあの高校に行けばよかった。
後悔だけが残るこの高校。
卒業する頃にはきっとセーセーするんだろうな。
「……さん。………さん。高橋さん!!」
「ひ…ひゃい?!」
呼ばれているのに気付かず、つい変な声で返事をしてしまった。
最悪だ。
「高橋さん。先生が呼んでたよ。職員室だって。」
呼び出しだ。
私、何かしたか??
まさか。入学して一週間で何かする奴なんて居るものか。
一応声をかけてくれた女子にお礼を言い、職員室に向かった。
この場を借りて、私の自己紹介をしようと思う。
私は高橋円香。
内容を見ればわかると思うが、列記としたJKである。
JKデビューは最悪の最凶に不運な女だと思ってくれて構わない。
「なーんて、誰に語る当てなく話してるんだか。」
心の中で考えるだけでは物足らず、ついに口に出してしまった。
だが、今は職員室の特別指導教室。

先生が不在の今、聞いている人などいな…
「ほーんと、誰に向かって話してるの??まさか、ここに誰かもう一人いるとか言わないよな(笑)」
「キャァァァァァァァァァ!!!!何?!誰?!悪霊?!悪霊退散!!」
盛大に叫んだ。
いきなり話しかけられてビビらないやつなんてこの世にはいない。
いや、存在させるものか。
この、高橋円香の名にかけて。
(↑*注意 高橋円香は、全くの庶民です。)