〔誤解〕審査の結果なおちんは、準優勝で終わり、本選の出場は、無くなった!
それと同時に、俺の 一つの不安は消えうせたが、なおちんの表情は、悔しさでかなり落ち込んでいた。

この状況で、あの事を問い詰める気には、
とてもなれなかった!

帰りのバスの中、なおちんは、俺にもたれ掛かったまま、泣いていた。透明人間の俺は、かける言葉も無く、ただ彼女の頭を、
優しく撫でてあげる事しか出来なかった!

本当は、心の中では「そんなに札幌の本選に出たかったの?そんなに俺から離れたいの?」って叫んでいた!

でもそんな事は、口に出して言えなかった!!

きっと彼女にしてみれば、歌手になることが、本当の夢だったからだ!

俺は誤解をしていたのかもしれない。
本当の彼氏なら、彼女の歌もすべて受け止めてあげるべきだろう!!