Group

〔夏恋〕 ８月の港祭りの日、坂本に「一緒に行かない？」と誘われた。

約束の時間、約束の場所には浴衣姿の坂本が立っていた。
それは、湖に移った月ような輝き、まるで夏の妖精のような坂本が、凄く綺麗だった

そして自転車の後ろに、彼女を乗せて、
お祭りへと向かった!

まだ、付き合ってはいないふたりは、
微妙な間隔を開けながら、会場を歩いていると、そこに偶然、敦が来た!!

敦は「ごめん！ちょっと坂本に、話しがあるんだ」と言って坂本を、出店の後ろへ連れ出した！

何か笑顔で話す二人を、この位置からただ見ていた。

多分ヤキモチだった！無性に腹が立って
それから何も話さなかった。

そしてまた自転車での帰り道、途中信号待ちをしていた時、突然彼女は自転車の後ろから降りて「どうして、話ししてくれないの？」っと聞いて来た！

俺は、「敦と話してた方が楽しんだろ！」
と走って信号をわたった。すると後ろから坂本は大声で叫んだ！「どうしてそんな事言うの!!どうして一人にするの!!貴方の事がこんなに好きなのに!!」っと言って泣き出した。