ここから、愛莉ちゃんsideが
結構続きます!

--------------- キ リ ト リ ---------------

愛莉side

紗雪「ねえー!愛莉ー!」

気づけば私は寝ていた。

紗雪のそばで寝てたから
紗雪の夢を見たのかも知れない。

愛莉「早く目覚ましてよ。
じゃないと、お話できないじゃん」

私の声は虚しく静かな部屋に消える。

紗雪は、どんな長い夢を見ているの?

何回もそれを思うだけ。


侑磨「よっ!」

愛莉「侑磨?」

侑磨「そうだよー!」

愛莉「ねえ、なんでいきなり
紗雪の前から消えるの?」

侑磨「まぁ、一身上の都合?」

愛莉「もう少しで入院して
2ヶ月経つのに?会わないの?」

侑磨「おう。もう、決めたから。」

気づけばもうあと、
2ヶ月ちょっとで卒業式。

紗雪は目が覚めて卒業式に
出れないのかな。

愛莉「無責任じゃん!侑磨。」

侑磨「もう、毎日話しかけてんのに。」

愛莉「え?」

侑磨「俺、毎日話しかけたのに
目を覚まさない紗雪見て、飽きた。」

愛莉「は?」

侑磨「だから、よろしく!」

ーパチンッー

愛莉「侑磨のせいじゃん!
紗雪が目を覚まさないのは!!!
なのに、なんで?本気で言ってんの?」

気づいたら侑磨に向かって
ビンタをしていた。

いくら冗談だからって
酷すぎるから。

侑磨「ごめん。」



私たちの会話だけが
教室に残る。