屋上について、扉を開けた。

暖かい日差しと、心地よい風が吹き抜ける。


運がいいのか、屋上には誰もいなかった。


「んで、奈那美。
ウチに話があるから、屋上まで来たんやろ?」

「…う、うん。
あのね、私…涼くんのこと、好きかも」

「せやな。やっと気づいたん?」

奈央ちゃんは、ふふっと笑って言った。



…え?



「えと、それは…」

「奈那美、鈍感やもんなー…笑
奈那美が気づいとらんだけで、奈那美は
だいぶ前から、涼のこと好きやったと思うで?笑
ま、ウチは奈那美のこと応援しとるで
頑張りーな!」

「奈央ちゃん…ありがと…」

私は泣きながらお礼を言った。