「新入生の皆様、ご入学おめでとうございます。」

私は拙いながらも、一生懸命在校生代表として、祝いの言葉を述べた。


「…在校生代表・蒼井 奈那美。」

パチパチパチ……


やっぱダメだったかな…?


「なぁ、あれって去年のミスコンのグランプリだよな?」

「らしいぜ?」


新入生がそんな話をしてるのが耳に入った。
やっぱ、何でって思うよね。
私は項垂れながら、席に戻る。


「あいつ、綺麗だな。
あとで総長に紹介しよう。」

新入生の男がそう言ったことに気づかなかった。


そのまま式は進行され、終わった。