涼くんと麻依ちゃんが付き合い始めて、しばらく経った。


皆は相変わらず優しくて、別に辛いなんて思わなかった。

でも、クラスに来る涼くんを見る度、泣きたくなった。



「麻依いるか?」

「涼っ!!おいでおいで!!」


昼休み、涼くんは私達のクラスに来て、
麻依ちゃんとご飯を食べていた。


「ねぇ、涼ー♪♪♪
こないだのデートの写メ、送ってぇ?」

「…あぁ。」

「ありがとぉ♡
ねぇ、これうまく撮れたよねぇ♪♪♪」


麻依ちゃんが携帯の画面を見せて、一緒に見てたため、2人の顔が近くて…


「…。」

「奈那美?大丈夫?」


クラスのリーダー的な子…
古城南美(こじょう みなみ)に聞かれて、ハッとした。


「あ、うん、ごめんね!
大丈夫だよ?」

「そっか…
てか、赤池も近ぇんだよな。
ったく…」

「気にしなくても大丈夫だから…」

「…なんかあったらすぐ言えよ?」

「ありがとっ!」