もう一度、逢えたら…

「我慢出来なくなったら、言ってね。」

彼女はそう言ってくれた。


その後しばらく黙って傷を見ていたけど、

気持ちが落ち着いてくると、
段々血は出てくるし、
傷はジクジク痛くなるしで、
我慢できなくなってきてしまった。


「やっぱり保健室行ってくる。」

と水穂に言った後、
私は一人で保健室へ向かった。


軽く傷を洗って保健室に行くと、
傷を見るなり、

「もっとよく洗って来なさい。

破傷風になるでしょ。

自分で洗えないんだったら
私が束子で洗ってあげるわよ。」

と保険医の先生に脅された。


保健室の脇の校庭に面した水飲み場で、
水が沁みて痛いのを堪えて傷を洗っていると、

ちょうどリレーの練習が終わったらしく、
速水君と浦野君と小山君が揃って通りかかった。


私は恥ずかしさのあまり
下を向いて黙々と傷を洗っていた。