もう一度、逢えたら…

途中を歩きながら
ゆっくりと走っていると、
後ろから
既に一周多く走っている
真崎さんの元気な声が聞こえてきた。


「おーい、おけいさま〜!」


思わず立ち止まって振り返ると、
こっちの方に向かって
両腕を大きく振っている真崎さんと、
隣を一緒に走っている
神崎弥生さんのジャージ姿が見えた。


「また、明美ってば、
速水の家に声かけて……。」


神崎さんが
呆れたように言っている。