もう一度、逢えたら…

俺は、
そのまま
そこを通り過ぎて、
いったん教室に入った。


でも、
何かが気になった。


その時、
ふいに思い出した。


もしかして、
彼女達が
廊下で話しをし始めたのは、
遠藤が
ジャンケンで負けて、
劇の主役に
なりかけて泣いたあとじゃないか?


あの時、
司会の横で、
書記をつとめていた俺は、
周りに隠すように
泣いていた彼女の涙が、
今でも
忘れられなくなっていた。


もしかして、
あのせいで、
教室に
居づらくなってるんじゃないか?

そうだとすると、
自分にも
責任があるんじゃないか?


そう思い始めたら、
居てもたっても
いられなくなってきた。

俺は、
すぐ後戻りをして、
廊下に出た。