地味な私。

人見知りな私。

でも友達は一応いる。
信頼できる友達もいる。


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高校生活にも慣れ、
新しいクラスにも慣れ始めた5月。

クラスでは文化祭の準備で忙しそうにしていた。
昼休みに出来ない分、放課後は慌ただしかった。

「晴!それとって、横にあるテープ。」

「投げるよ、ほいっ!」

私たちのクラスでは4つの班にわかれ、自分達が思う日本の世界遺産を作っていた。

私と美紅、山口くん、中田くんの4人で
金閣寺を作ることにした。

山口くんはラグビー部で主将。
責任感が強い人みたいで
「キャプテンの俺が練習に行かないと!!」と言って部活に行ってしまった。

ちなみにラグビー部は7月に大会があるらしい。

まあ仕方ないかと言い聞かせ
3人で作業をすることにした。

「晴、ここどーする?」

美紅は中学から仲がよくて
お互いの親も仲がいい。

家族ぐるみの付き合いってやつかな?

「うーん……テープで止めちゃう?」

「そーしよっか」

「うん」

美紅はしっかりものだからついつい頼っちゃう。
お母さんからも"美紅ちゃん離れしなさい"とまで言われるぐらい。

「そーいえばさ晴。あんた好きな人できたんだって?何で教えてくれないのさ」

"ドキッ"

まさか、このタイミングで恋話か。

「えーーーっとね…………」

「もったいぶんないでよ♪」

こんな話になると目の色変えるんだから……

でも、ここで話すのはまずい。
絶対に駄目。

だって……………………………………