【完】キミに隠した恋するキモチ。







「……色んな店あって楽しいな」




「そうだね」




駅前、そんなにちゃんと見たことがなかったけど結構楽しいかも。




「俺、ちょっとトイレ行ってくるわ」




「うん、了解!ここで待ってるね」




「おう」




私は近くのベンチに腰をかけた。




すると―――




「ねぇ、あれ見て」



「わ、後藤姉妹の小春じゃん!」



「しかも今っぽいスカート履いてる~!似合わな~い!」




クラスメイトの女の子たちが少し離れたところから私を見ていた。




「誰と来てるんだろ~?彼氏?」




「あははっ、アイツに彼氏?ないない!あんな地味で根暗だもん!小南とは違って」




「だよね~」




……はぁ、なんで駅前なんか選んじゃったんだろう。
よくよく考えたら駅前周辺なんて、同じ学校の子に会う確率すごく高いじゃん。