【完】キミに隠した恋するキモチ。







「ご、ごめんね!!!成月くんに追いつこうとしたら踏み外しちゃって……っ!」




慌てて成月くんの上から退く。




わ、私ってばほんとドジすぎる……!





「……まぁ、小春おいていった俺も悪い、し」




無表情でそう言った。




無表情なのは……たしか、表情筋が固いんだっけ。
成月くんってやっぱり優しいんだね。





「ほら、なにしてんだよ。はやく行かねぇと遅れるぞ」




「う、うん!」




今度は私に歩幅を合わせて早歩きしてくれた。





「ごめんね」




「ほんと。お礼ぐらいしろよな」




「えっ!?」




「冗談だよ」




フッと笑って私の頭にチョップした。