キーンコーン――― 「予鈴鳴ったし帰るぞ」 「うんっ」 お弁当を片付けて、屋上を出る。 私を置いてどんどん階段を駆け下りる成月くん。 「成月くん、待ってよ~……きゃっ!」 「あぶな……っ」 私は階段を踏み外してしまった。 お、落ちる~っ!!! 私はグッと目を閉じた。 「いったぁ……くない!?」 目を開くと、成月くんが私を受け止めた状態で尻餅をついていた。 「な、成月くん!?」 「いってぇ~……小春、ドジだな……」 もしかして……助けてくれたの?