すると、成月くんは私に少しかぶさるように両手をついた。 「……っ!」 一気に顔の距離が近くなって、顔が熱を帯びる。 「な、成月くん……っ」 「黙って」 真っ直ぐに私を見ながら言った。 私はもうなにも言えなくなる。 それから成月くんは段々顔を近づけてくる。 な、なにこの状況……っ! もしかして……キス!? でも私と成月くんは友達……それ以上ではない。 じゃあなにをされるの……? 「小春」 「は、はいっ!?」 「ん」 顔を近づけるのをやめたかと思うと、私に自分の手を見せた。