「小春~!ごめん!今日から紘也と昼ごはん食べるから……一緒に食べられない!」
小南が申し訳なさそうに顔の前で手を合わせた。
「あ、そうなんだ……。いいよ、私1人で食べるから」
カップルだし、2人の時間を作ってあげなきゃね。
「ありがとう……!でも、たまには一緒に食べようね!」
「うん、もちろん」
「じゃ」
小南は軽い足取りで教室を出ていった。
どこで食べようかな……。
教室じゃ、1人で食べてると浮いちゃうからイヤなんだよね……。
よし、屋上に行こう。
私はお弁当を持って、屋上に入った。
ガチャン―――
「涼しい………」
屋上に入った瞬間、心地よい風が頬を撫でた。



